東京に14年間住んでみると

すこし、これまでの人生を振り返ってみます。

わたしは高校卒業後1年間、
地元で浪人生活をしてから東京にある大学に進学しました。

そこからあっという間に14年間そこに住み続けたことになるのですが、
会社退職後は1年間外国で暮らしていたこともあって、
今あらためて “Tokyo“ というのは世界の中でもおもだった大都市なのだなあと実感しています。

上京当初は、埼玉に1年間住み、その後池袋の近くへ引っ越しをして、
そこからは2回、同じ23区内で引っ越しを経験したのですが、
ここまで公共交通機関の網が張り巡らされている土地というのも、特殊なんですね。

ロンドン、パリ、ニューヨークは確かに東京と同じく、
地下鉄が発達していて、何色もの路線が描かれている路線図を各都市で見ることができました。

人が集まる都市というのは、こんなにも開発されることになるのだなと思いました。
交通の利便を求めて穴を掘りまくったんだなあ…すごいなんて感じたりしました。

そんな体験もあり、外国での旅を通して私は、
地下を掘っているか否かで、ここは都市なのかどうか判断するようになりました。
(ちなみに今住んでいる場所は、地下鉄はないけど、地下道は少しあるので一応都市といえるかも…)

東京は、特殊な場所でした。世界の中でも見ても。

ずっと住んでたから客観的にみる機会がなかったけれど、
海の向こうへ行ってみてよかったなと思いました。
なんだかここだけが全てじゃないと感じて冷静になれました。

もともと地方出身なので、もちろん都会だなあとは思っていました。
絶え間なくやってくる電車とか、人の多さとか、高層ビル群とか。
じょじょに慣れていきました。

働き出してからは、満員電車に乗るようになって、
ますます東京の特徴的なところを実感するようになったといいますか。
家賃の高さや、常に混んでいるカフェなども。

社会人になると平日の人が少ない時間帯にスタバとか行けなかったですが、
東京にいるときは、週末のオフィス街が静かでとても好きでした。

たしかに東京、特に23区内は、電車を乗り継いでどこへでも行けるし、
たくさんの商業施設、洗練されたカフェ、おしゃれで隠れ家的な路面店など、
魅力的な場所や街、人、雰囲気にあふれています。

しかし、世界中にある素敵な街々を歩いてみても、どこにいても自分は自分のままでなにも変わらず、
東京という有名な大都市に住んでいることが自分にとっての価値かと、
頭のどこかで思っていたんですが、
やはり自分が心が落ち着く場所に住むのが、幸せへのいちばんの近道ですね。

刺激的で新しいものが多い場所はわくわくして大好きです。しかし、
おそらく20代の時間で、その「刺激が欲しい」という欲は満たされたのかもしれません。
たしかに仕事も多忙で充実していたし、
面白い人たちや生命力溢れる人たちにもたくさん出会えました。

あとは、都市では効率的に行動できる反面、時間を変に節約しようとして、
どんどんスピードを上げていった気がします。
自分が秒単位で行動するロボットみたいになっていくように感じました。

それは言い換えると、心のなにかが麻痺して動かなくなっていく感覚でした。
感動する人生を送りたいと考えるわたしにとっては、
一度立ち止まった方がいいと思えました。

仕事を退職して海外に出て、地元に帰ってきて、
なんだか1周回って自分の価値観がリセットされたようです。

東京生活、楽しかったです。
また住むにしても、今度は違った生活になることでしょうし、
違った生活にしたいです。
地元のご飯がほんとうに美味しいので、このまま定住してもいいかもしれない。。

まだまだ迷いはつづきます。

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